寒さの中の音

連日 寒波寒波と騒がれてます。


確かに。
日本の冬ってそれでなくても肌寒い。
家が木造だからですね。

私が渡欧した最初の年は 寒波どころか大寒波。
-30℃近くまで下がりました。
外に出るときは、とにかく出てる部分がないようにしないと凍傷になる。
立ち話は足踏みしながら。
でないと 靴の底が瞬時に張り付く。

でも、家の中は暖かい。
ブラウス1枚でひょこひょこ動いてました。


凍てつく、という表現 日本にいるとなかなか感じることがありません。
クラシック音楽でいうところの、pやppなどは 「弱く」なる。
そんなところもあるかもしれないけど、凍てつくような寒さの日曜日の昼下がり 「キーーン」という空気の音がします。
もともと静かな街ですし(日本のように休日にお店をやってることもないし)、外に娯楽を求めることもほとんどないので。
ピーーン、というか キューーーン、というか そんな張りつめた音。

ベートーベンやラフマニノフやそんな曲に出てくる 動きのない音の動き。
音を小さくするだけではなく、そこにちりばめてる空気を動かないようにする その動き。


こればかりは体感しかないです。

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