井の中の蛙
私は15歳で上京、桐朋の高校へ入りました。
その年 九州からの合格者は、ピアノは私だけ。
方言で話せる相手もおらず、今のように携帯もないしパソコンも持ってない。
その8年後にヨーロッパへ留学したときの方が ずっと楽だったくらい、当時の東京独り暮らしは辛かった。
負けず嫌いですから、怠けて遊ぶ、とか だらだらする、とかは親がいなくてもしませんでしたが、何せレッスンが恐ろしくて恐ろしくて すでに16でバリウム常習者。
怒鳴りはじめたら2,3時間は止まらない先生でしたし……
しまいには手が震えて弾けなくなってました。
その先生に言われたセリフが このタイトル。
「井の中の蛙、大海を知らずってわかる?九州で育ったあなたのことよ。ったく、田舎で弾ける弾けるってもてはやされて ろくなことになってない」と。
これは数ある叱咤のなかでも 超ド級に傷つきましたねぇ。
偉そうにするどころか、必死こいて練習してましたから。
それからこのかた、私も「先生」と呼ばれるようになりましたが。
生徒に はっきりと引導を渡すことが不可能な情けない先生に。
あのときのトラウマですね。
たまには、がつーん!!といくかな。
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