ピアノフォルテ
我が家には スイスから持ち帰った1860年作のピアノがあります。
少し現在のピアノとアクションが異なりますから、当然音色も違うし そこからくる音楽により受けるイメージも変わります。
なんといったらよいかなぁ………
玉虫色にコロコロ変化してくれる音を持っているので、力まなくてよい、とでも言いますか。
ただし ハードタッチにはそっぽを向きます。絶対に反応してくれません。
その昔。
留学してた頃 あまりにも私の手指が よく言えばしなやか、悪く言えば芯がない音を出すので、フォルテピアノへの転向をすすめられたことがあります。
一瞬悩みましたが、その頃日本は古楽器ブームが正に始まろうとしているとき。まるでその時代にのっかったように受け止められるのが嫌で やめました。
が、今でもモーツァルトやバッハなどの参考CDは、オリジナル楽器、いわゆる古楽器のもののみです。
今の日本でうけるバロックの弾き方とは全く異なる アクティブな、しかし生きている音楽です。
こんなふうに生徒に弾かせたら 恐らくコンクールでは❌がつきますが、バッハの生まれた国ドイツではこういう解釈なんだから、そこは曲げたくなく………
異教徒のような思いで 踏ん張ってます。
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