ストイック

浜松、名古屋の旅から戻り  次の日の朝早くから今度は車で一路宮崎へ。

ゴールデンウィークラッシュとは逆方向だったせいか、渋滞には悩まされず 途中高千穂峡などで休憩しつつ 到着。

今回の目的は初の宮崎国際音楽祭。
お目当てはヴァイオリニスト、チョン・キョンファ。
一昨年、残念なことに体調不良でバッハの全曲演奏会のキャンセルに遭遇してしまい、それもあって今回こそはとはりきってチケットをとりました。
珍しく 下手側のバルコニー席。

ということは指揮者の表情、ソリストの息づかい、オケの目線、すべてが視野に入ります。

あれこれ書き出すときりがないので、端的に箇条書きします。

①どこを見渡しても、ソリスト級の演奏者やオケのコンマスなど重要ポジションの方たちによる、オーケストラ編成。
一見 豪華絢爛に見えるけれど、上からの客席だと ヴィブラートのかけ方がてんでばらばらなのが ものすごく気になってしまい……
これって、イコール 歌い方が各々すごく異なっているということなので(ドイツ語でいうとSchwer Punktをどこに置くかということ)。
全く同じである必要はもちろんないものの、音色が揃わないのは少し居心地悪かった。

②指揮者の呼吸って その演奏の命運を左右するほど大事。
阿吽の呼吸とは言うけれど、その「あ」の方を出さずして 奏者から「うん」は出ないですからね。
昨日は見ていて胸がスカッとするほど、そこのタイミングがよかった。

③ソリスト、チョン・キョンファ。
演奏技術や表現の凄さもさることながら、引き締まった上腕や 見事な背筋に目を奪われました。
練習量の豊富さと、演奏時の肉体の使い方が無駄なくフル稼働され、そして全てが自身のコントロール下におかれているということに他ならないと思います。うらやましい………

④こんなにいい演奏家なのに、客席の空席の多さが残念至極。
コンクールをとったばかりの若手もいいですが、巨匠と言われている方々の演奏は 聴いた方がいいのになぁ………
本当にもったいないことです。


そして。
絶対に見習わねばと思ったことは、ストイックさです。
私も大概ストイックに自分を追い込んでいく方ですが、彼女の演奏はその何千倍も。 


まーーーーだまだ 勉強せねばなりませぬ。

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